夏こそ増える【骨盤の痛み、重だるさ】東洋医学の五行で見立てる原因とセルケア

【夏になると、なぜか骨盤周りがズキズキ痛む、重だるい!】
【腰や骨盤が痛くて、立ち上がりや歩くのが辛い】


当院にも、夏になるとこのような骨盤の不調を抱えて来院される方が増えます。


骨盤痛というと、【骨盤の歪み】や【姿勢の崩れ】が直接の原因と考えがちですが、実は夏特有の内臓の冷えや【自律神経のストレス】が深く関係しています。


東洋医学の基本理論である【五行説(木・火・土・金・水)】の視点を取り入れると、夏に骨盤痛が起こるメカニズムが明確に見えてきます。
なぜ夏に骨盤が痛むのか?

五行説で読み解く3つの原因
東洋医学の五行説では、心・内臓・筋肉・骨・感情がすべてつながっていると考えます。
夏の骨盤痛には、主に水(腎)、土(脾胃) 、「木(肝)の乱れが関わっています。


1.水(腎)の冷え ➔ 骨・関節を支える力が低下
2. 土(脾胃)の疲労 ➔ 筋肉に力が入らず骨盤が歪む
3. 木(肝)の緊張 ➔ 自律神経の乱れで骨盤周囲の筋緊張・血行不良

骨盤痛みで困っている女性画像


1. 【水(腎)】冷房による【下半身の冷え】と骨の弱り
東洋医学で【腎(水)】は、骨や腰・骨盤、下半身の温かさを司ります。
夏の原因→ 強烈なエアコンや薄着、冷たい床などで下半身が冷え切ると、「腎」のエネルギーが消耗します。
骨盤への影響→ 腎が冷えて弱ると、腰から骨盤周りの関節や靭帯を支える力が落ち、痛みを引き起こしやすくなります。


2. 【土(脾胃)】冷たい飲食物による【胃腸疲れ】と筋力低下
「脾胃(土)」は消化吸収を司り、東洋医学では脾は筋肉を司るとされています。
夏の原因 アイス、冷たいお茶、ビール、そうめんなどの冷飲食が続くと胃腸が弱り、栄養とエネルギーを全身の筋肉に届けられなくなります。
骨盤への影響→ 骨盤を正しい位置で支えているインナーマッスル(腸腰筋や骨盤底筋など)に力が入らなくなり、姿勢が崩れて骨盤にダイレクトな負担がかかります。


3. 【木(肝)】暑さと自律神経の乱れによる「筋緊張」
肝(木)は、気の巡りや自律神経、筋(すじ・腱)の柔軟性をコントロールしています。
夏の原因 室内と屋外の激しい寒暖差や、寝苦しさによる睡眠不足は、自律神経(肝)を極度に緊張させます。
骨盤への影響→ 肝が高ぶると、筋肉や筋膜がカチカチに硬直します。特に骨盤周りの靭帯や筋肉が縮こまり、神経を圧迫して痛みを生じさせます。


均整(姿勢)の視点→内臓の疲れが姿勢を崩す
東洋医学と姿勢均整の考え方では、内臓の不調は、反射として姿勢(骨格)に現れると捉えます。
冷飲食で胃腸(脾胃)が冷えると、お腹を守ろうとして前かがみ・猫背になります。


猫背になると骨盤が後ろに倒れ(後傾)、仙腸関節や股関節に強い歪みと負荷がかかります。


その結果、日常のちょっとした立ち座りや歩行で、骨盤周りに強い痛みが生じるのです。
単に骨盤の歪みだけを整えても、内臓の冷えや自律神経の緊張が残っていれば、すぐに元に戻ってしまいます。


夏の骨盤痛を防ぐ3つの養生法
a【水(腎)を温める】仙骨(せんこつ)と足首を冷やさない
骨盤の中心にある「仙骨」や足首(内くるぶし周辺の三陰交など)は、冷えに弱いポイントです。
エアコンの効いた部屋ではひざ掛けを使う
お風呂はシャワーで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくり浸かって仙骨周辺を温める


b【土(脾胃)を労わる】常温以上の温かい飲み物・具だくさんスープ
朝一番や冷房下では、白湯や常温の水分を摂る
生姜やネギなど、お腹を温める食材を取り入れ、胃腸の筋肉を回復させる


c【木(肝)を緩める】深い呼吸と股関節のストレッチ
就寝前にゆっくり息を吐きながら、股関節をゆったり開くストレッチを行い、骨盤周りのこわばりを緩める
夏の骨盤痛は、決して骨や筋肉だけの問題ではありません。
冷房による冷え(腎)、冷たい飲食(脾胃)、自律神経の緊張(肝)という体の内側からのSOSが、骨盤の歪みや痛みとしてサインを出しています。


マッサージに行ってもすぐ痛みが戻る、
夏になると姿勢が崩れて体が重い、


そんなときは、体の外側(姿勢、骨格)だけでなく、内側のバランスから整えていくことが根本改善への近道です。日頃から自分の体をいたわり、快適な夏を過ごしましょう。