四象体質別ワンポイントアドバイス(四象体質)

体質とは

生まれつき持っている体型の特徴、顔つき、性格など。
個性が人によって違うように、「よくお腹をこわす」「汗が出やすい」など、体質も人それぞれです。

体質改善って?

生まれつき弱いところを好ましい状態に変えていくことを「体質改善」と言います。
私たち人間には、自然治癒力がそなわっています。
当院では、均整術で身体のバランスを整え、自然治癒力を高めるお手伝いをします。

四象体質とは

人間の性格や体質を、内臓の虚実(きょじつ)によって4つに分類したものを「四象体質」と言います。
(虚実:漢方医学で患者さんの体質を診断するときに使うものさし)
自分の体質を知り、病気の予防、健康促進に役立つようにと願って確立された独特な理論で、
現代韓国漢方医学に大きな影響を与えています。
「太陽人」「太陰人」「少陽人」「少陰人」という、それぞれの体質によって身体を整え、アドバイスを行います。


太陽人

太陽人

<身体的な特徴>
肺が大きく、肝臓が小さい。

・胸から上が発達している
→ 顔が大きく首も太い

・腰から下は細くて弱い
→ 腰に不調が起きやすく、足も弱い

<精神的な特徴>
・気のエネルギーを司る肺が大きい
→ エネルギーがあってカリスマ的

・戦闘的で、積極的に前に出ていく人が多い

<かかりやすい病気>
肝臓が小さいので……
・吸収する力が弱い
・肝臓のそばにある胃にも症状が出やすい
→ 外的に強い変化があると、消化不良を起こしやすい
その他にも、下肢弱化、食道狭窄症(嚥下困難、つかえ感)、腰痛になりやすい。

<おすすめの食べ物>
・消化のよい食べ物
・熱が出やすいので、寒性の食べ物がよい
・ゆっくりよく噛んで食べる習慣をつける
・三食しっかり食べることより、体内でどれだけ吸収できたかに重点をおく

<おすすめの運動>
足が弱いので、足を鍛えるスポーツがよい。

<ストレス対処法>
・ストレスがあってもあまり気にせず、嫌なことでも好きなように行動する
・我慢などせず、よく腹を立てるので、自分の中にため込まない
・ストレスがあると、逆にやる気が出るタイプ

<アドバイス>
・短気ですぐ行動に移す傾向がある → 精神的にゆっくりできる趣味を持とう
・周囲の人とぶつかることが多い  → 調和を大切に

※日本人に「太陽人」は少ない 

太陰人

太陰人

<身体的な特徴>
肝臓が大きく、肺が小さい。
・肝臓、小腸のはたらきがよい
→ よく食べ、よく飲むので太りやすい
・心肺機能が好ましくないため、気、血の流れが滞りやすい
→ アトピー性皮膚炎などの肌トラブル、咳、無気力になりやすい

<精神的な特徴>
・保守的な性格で口数が少ない
・守りに優れていて、家庭的でやさしい
・仕事はよく考えてから取りかかり、落ち着いてやり遂げる(抽象的で変化に富んだ仕事には向いていない)

<かかりやすい病気>
・よく食べ、よく飲むので、肝臓に負担をかけやすい
・心臓、呼吸器関係に問題が出ると、精神面にも症状が出やすくなる
→ 気分変動、無気力など

<おすすめの食べ物>
・量を食べるのではなく、質で食べるようにしよう
・偏食せず、腹八分目を心がけるとよい
・体を冷やさないような食事を
・高カロリーで脂肪の少ない魚や肉と、発汗作用のある野菜を組み合わせて食べるとよい

<おすすめの運動>
・心臓や肺を丈夫にする軽いジョギング、ヨガなど
・太陰人は体を動かすことが嫌いなので、できる範囲で
→ ゆっくり歩きながら深呼吸をするのもよい

<ストレス対処法>
・問題が起きても積極的な対処はせず、時間が解決してくれるのを待つ傾向がある
・いろいろなことに関心があるので、気晴らしのために別のことをしながら
 ストレスの原因とゆっくり向き合うようにするとよい

<アドバイス>
・疲れてくると怠ける傾向があるので、規則正しい生活を
・できれば汗をかく程度の運動を取り入れて、心肺機能の増進に努めよう

少陽人

少陽人

<身体的な特徴>
脾臓が大きく、腎臓が小さい。
・脾臓と胃が強く、食べても太らない
(消化能力が高い)
・腎臓や大腸が弱いので、便秘に注意
(排出能力が低い)

・胸が厚くてしっかりしている
・お尻が小さく、下半身は細い

<精神的な特徴>
・明るく活動的で面倒見がよい
・社交的で、仕事に対しても積極的(家でじっとしていられない)
・本能的に先見の明がある

<かかりやすい病気>
・腰から下にトラブルが起きやすい
・心身のバランスがよくないときは、腎臓、膀胱に問題が起こりやすく、
 さらには大腸トラブルも
・女性は子宮、卵巣など、婦人科系の病気に注意
(お尻の小さい少陽人の中には不妊の人も)

<おすすめの食べ物>
・行動的で熱が上がりやすいので、寒性の食べ物がよい

【身体に熱があるときに避けたほうがよい食べ物】
 鶏肉、じゃがいも、ショウガ、リンゴ、カレー、ネギなど

・家にいるより、外で活動することのほうが多いので、外食が多くなりがち
→ 遅い時間の食事は避け、規則正しい食生活を

<おすすめの運動>
・足が弱いので走る習慣をつけるとよい

<ストレス対処法>
・できないことは「自分には関係ない」と考えて、他のことに目を向ける
→ 深く自分を責めたり、くよくよ悩んだりしない
・他人からの褒め言葉を期待しないで、人や社会と関わっていけば、
 困難を乗り切ることができる

<アドバイス>
・便通をよくし、腎臓に負担をかけないような生活習慣を
→ 起きてすぐコップ半分ぐらいの冷たい水を飲むとよい

少陰人

少陰人

<身体的な特徴>
腎臓が大きく、脾臓が小さい。
・腰から下は丈夫だが、上半身、胃、脾臓が弱い
・消化能力は低いが、排出能力は高い
→ 体内で必要な熱が不足しがち

<精神的な特徴>
・真面目な性格で、感情的にならず、理性的に対処する
・受け身な人が多い
・家にいるのを好み、活発ではない
・他人の意見をよく聞き、自分が信頼できると思った人に依存し、尽くす面がある
・小さい団体をつくるのがうまく、その範囲で活動する

<かかりやすい病気>
・胃下垂など、胃を中心とする消化器トラブル、
 または生殖器に関する症状が出やすい
・心と身体のリズムが崩れたときは、消化不良、下痢、風邪、冷え症、
 腹痛(生理痛を含む)が生じやすくなる

<おすすめの食べ物>
・冷えに敏感に反応する傾向がある

【夏でも冷房で身体が冷えてしまうとき】
 寒性の食べ物と温性の食べ物が半分ずつ入っているスープがおすすめ。

【冬に摂るとよい食べ物】
・身体を温めるスープ
・肉は、温性の鶏肉や牛肉が好ましい
・風邪予防のためにビタミンが豊富な果物や緑黄色野菜を

<おすすめの運動>
・テニス、水泳、ゴルフなど、軽めの運動がよい

<ストレス対処法>
・まめで細かく、他の人が気にしないことも気にする
・いいことも悪いこともよく覚えていて、時々思い出しては落ち込む
・ストレスを負担に感じるのではなく、心を鍛える機会として捉えるとよい

<アドバイス>
・冷えに気をつけ、身体を温める飲み物や食べ物を
・苦痛に対して過敏に反応する傾向がある
→ 多少困難なことが起こってもすぐ不安に思わず、時間をおいて向き合う癖をつけるとよい