均整術とは
もしも姿勢が悪いと自分で自覚して、このままではいけないと思ったら、
姿勢を一度ピンと伸ばしてみてください。
自分のことや他のことに心を奪われているときには、姿勢は曲がってしまいます。
身体にゆがみがあればあるほど、曲がってしまうのです。
もしも身体が正常であれば、姿勢はそれほど気にならないかもしれません。
しかし、例えば……
・腰が悪い
・背中が好ましくない
・肩関節がおかしい
というときなどは、姿勢をピーンと伸ばしたくても、
伸ばすのに苦を伴います。
ですが、伸ばして何ともないようでしたら、
姿勢を日々、正してゆけばよいでしょう。
私たちの体つきは、先天的に持って生まれたものがあります。
そして、生まれつきや身体に少々ゆがみがあるのであれば、
自分でも気付かずにラクな姿勢、つまり、くつろぎ姿勢が
ある習慣的な癖をつくり、
それが長く続くときには、身体に圧迫を与え、
身体にゆがみをつくってしまうのです。
これは、時間が経てば経つほど身体には好ましくないのです。
今、世間で「不良住宅」、もしくは「欠陥住宅」と呼ばれる家と同じです。
傾いた箇所が、傾いていないところにまでひずみを与えて、
壊れやすくなるのと同じように、
身体のゆがみは、健康なところまでバランスを崩させ、
体全体がゆがみやすくなるのです。
ですので、特別、病気でもなく、
病院に行っても「何ともない」と言われるのに、
・身体がだるい
・どこかしら痛みがある
・無気力
・疲労しやすくなる
という症状に見舞われるのです。
本人にしか分からないこの症状ですが、
「とってもツライ!」と、いろいろな方が私に訴えます。
このことは、一般的に「病気でない、ある症状の人」と言われます。
つまり、病前症状(不定愁訴)であるのです。
特に、この現代に精神的な症状を抱える方がどんどん増え、
社会的問題になっています。
莫大な薬代などは、健康保険そのものにも好ましくないほうに影響し、
薬を長く飲み続けなければならない人の身体にも、
あまり好ましくないほうに影響することがあります。
大切なことは……
人間にとっていちばん重要な脳を保護している頭骨(とうこつ)も
ゆがみやすくなるということです。
もしも子どもであれば、「学力低下時代」であると言われるこの時代に、
絶対見逃してはならないのです。頭骨のゆがみを!
・どんなにがんばっても記憶力が悪くて学力が上がらない
・時にはボーッとして、考えが散漫になってしまう
・自分の周囲を片付けられない
など、大きくなったら、心的に好ましくない恐れもあるのです。
大人はこのことに対して責任を持って、何とか高い術を出さなければならないでしょう。
私たちの身体には、もともと自然治癒力があるのです。
例えば……
・悪いものを食べれば吐き出す、下痢をする
・身体が悪寒であれば、熱を出す
などなど。
人間の身体は
・運動系
・神経系
・内臓系
が合わさって、バランスをとりながら活動しています。
このバランスこそ、健康体であると言われています。
均整術では、身体の「平衡性」「可動性」「強弱性」が
バランスをとって、はじめて「健康体」と見なします。
均整学とは、人間の動的姿勢、静的姿勢を深く学問的に追究し、
学問的な立場、心理的な立場、医学的な立場から統合した
第3医学とも言われています。
自然的で人にやさしく、人間の自然治癒力を高められる骨格調節、
筋肉調節、神経反射法(ねじる、曲げる、押す、引く、さするなど)
によって、本来の自分に回復させます。